肝斑とは?

肝斑

30~40歳代に発症することが多い色素沈着のことです。肝斑がみられるのはだいたい50歳代までで、60歳代以降はほとんど発症することはなく、逆に薄くなったり消えたりすることが知られています。
茶色またはグレーの色素斑のようなもので、頬骨あたりを中心に額や口の周辺などにモヤモヤと左右対称に生じるのが特徴です。薄い褐色で広い範囲でモヤッと広がり、輪郭がはっきりしない色素沈着は肝斑の可能性が高いです。
ピルの内服や妊娠・出産など女性ホルモンのバランスも影響しているといわれています。そのため女性の場合は、閉経すると自然に薄くなったり消えたりすることがあります。ほかにも、紫外線を浴びて刺激を受けることや、ストレスによってホルモンバランスが崩れたりすることも発症の原因として考えられています。

肝斑の治療法

ピコトーニング

ピコトーニング
ピコ秒(1兆分の1秒)という単位でレーザーを照射する治療法です。実は、肝斑には一般的なシミ治療に使われる高出力のレーザーを当てることができません。なぜなら、治療前よりもシミが濃くなり悪化することがあるため、高出力のレーザーは肝斑には禁忌とされています。しかし、ピコトーニングは低出力のレーザーであるため、メラニン色素を少しずつ分解・排出することができ、刺激で悪化しやすい肝斑にも効果的です。

ピコトーニング

内服薬の併用

内服薬

肝斑には、レーザー治療だけでなく、内服薬の併用が効果的です。中でも、トラネキサム酸の内服は肝斑の改善効果が確認されています。そのほか、ビタミンCやビタミンEなどの内服も肝斑の抑制に効果があるといわれています。

※当院では、
・トラネキサム酸250mg100錠入り 1箱3,300円
・シナール配合錠100錠入り 1箱3,300円

で販売しております。

肝斑治療は保健適用にならないの?

基本的には保険適用外の自由診療です。しかし、ビタミンCやビタミンEの内服薬は保険適用になる場合があります。

 

注意事項

所要時間 初診の場合は説明などを含めて1時間程度。実際の治療は範囲にもよりますが10分〜15分程度。
ダウンタイム 治療後は赤みが出ることがありますが、ダウンタイムはほとんどありません。日常的に日焼け止めを使用して紫外線から肌を守ってください。
治療の痛み:多少の刺激を感じることがありますが、麻酔なしでも我慢できる程度です。
治療の痛み 多少の刺激を感じることがありますが、麻酔なしでも我慢できる程度です。
洗顔・メイク 当日から可能です。ただし、施術後の皮膚は刺激に敏感になっていますので、マッサージやピーリング、スクラブ洗顔などによる刺激はしないでください。刺激を感じる化粧品も避けることをお勧めします。
シャワー・入浴 入浴は避けていただき、シャワーは当日から可能です。お肌をこすらないようにご注意ください。

治療の流れ

1,カウンセリング
まずはカウンセリングでお肌の状態を確認します

 

2,準備
クレンジングと洗顔でメイクや油分を落とします

 

3,照射
クレンジングと洗顔でメイクや油分を落とします

よくある質問

Q:治療回数はどれくらいですか?
A:実際の症状や満足度によって異なりますが、レーザートーニングは1か月に1回程度の頻度で照射することで、肝斑が薄くなり目立たなくなっていきます。トラネキサム酸は1~2か月間は毎日欠かさず飲み続けることで、肝斑の改善が期待できますが、長期的に服用するには休薬が必要になるため、医師の指示に従って服用することが大切です。

 

Q:肝斑と他のシミが混在していますが、治療できますか?
A:レーザー治療はメラニン色素だけをピンポイントで破壊して、正常な組織にダメージを与えることなく、シミ等を取り除く治療です。しかし、すべての種類のシミに対して有効というわけではなく、シミと肝斑が併発している箇所には高出力のレーザーを当てることができません。肝斑に高出力のシミ取りレーザーを当てると、強めの色素沈着を起こしてしまい、元の肝斑より濃い状態になることがあるため、シミの種類に応じて最適な治療方法を選択します。まずはご相談ください。

 

Q:レーザーで肝斑が悪化することがあると聞いたのですが
A:肝斑に対して、一般的なシミ治療に使われる高出力のレーザーを当てると、治療前よりも悪化することがあります。しかし、ピコトーニングは低出力のレーザーで、肌へのダメージを最小限に抑えながらメラニン色素を少しずつ分解・排出することができるため、刺激で悪化しやすい肝斑に効果的です。