厚生労働省の発表によると
日本人の5人に1人が睡眠について悩んでいます。

当院は数少ない睡眠医療認定技師がいる病院です。

こんにちは。日本睡眠学会認定 睡眠医療認定技師の相楽です。
睡眠は健康のために大変重要役割を担っています。
いびき、なかなか寝付けない、熟睡できない、何回も目が覚める・・・
睡眠障害にはいろいろな障害があります。また、たくさんの合併症の原因ともなります。
睡眠に対しての不満や悩み等の訴えがあるなら、それは病気が原因で起こっていることも多々あります。ぜひ、適切な治療を受けるためにも一度ご来院ください。どんな些細な症状でもご相談ください。

睡眠に関する訴え(こんな症状はありませんか?)

  1. 大きなイビキをかく
  2. なかなか眠れない
  3. 日中の眠け
  4. なかなか起きれない
  5. 夜中に何度も目が覚める
  6. 脚がムズムズして眠れない
  7. 寝ぼけ

・・・など

こんなにあるの?睡眠障害

睡眠障害とはさまざまな睡眠疾患の総称です。

自覚できる症状別
  • なかなか眠れない
  • 途中で起きてしまい、なかなか再入眠できない。夜中何度も目覚める
  • 朝早く目覚めてしまう
  • 朝起きたときにぐっすり眠った気がしない

→ 不眠症など

  • 日中眠たくてしょうがない
  • 居眠りを頻繁にしてしまう

→ 睡眠時無呼吸症候群、睡眠不足症候群、過眠症など

  • 脚がむずむずしたり火照ったり、脚をじっとさせていられないためによく眠れない。また、夕方以降に悪化

→ むずむず脚症候群、周期性四肢運動など

  • 適切な時刻に入眠できない
  • 希望する時間に起きられない

→ 概日リズム障害など

その他、

  • 夜間頻尿
  • 覚醒時の頭痛
  • 集中力の低下
  • 記憶力の低下

→ 睡眠時無呼吸症候群、不眠症、概日リズム障害など

人から指摘される症状別
  • いびき
  • 無呼吸

→ 睡眠時無呼吸症候群

  • 寝ぼけ行動、寝言、睡眠中の大声・叫び声など睡眠時の異常行動

→ 睡眠時随伴症など

  • 睡眠中に体がぴくぴくする。

→ 睡眠時てんかん、周期性四肢運動障害など

疾患別(代表的なもの)

睡眠時無呼吸症候群

症状

睡眠時無呼吸症候群(SAS)とは、睡眠中に気道が狭くなったり、塞がれたりして「いびき」や「何度も呼吸が止まる」病気のことです。
これにより深い睡眠がとれず、日中に強い眠気を感じ、居眠りをする、集中力が低下するなどの症状を認めることがあります。また、インポテンツや起床時の頭痛、口の渇きなどを訴える方もおられます。
睡眠時無呼吸症候群は心臓病や高血圧、糖尿病などの生活習慣病の合併や悪化の可能性があります。重症の睡眠時無呼吸症候群の方が適切な治療がなされていない場合は10年後の生存率が適切に治療されている方と比較し、63%まで低下するとの報告もあります。早期の診断と適切な治療が必要です。

睡眠時無呼吸症候群の症状 図表
不眠症

症状

「寝付きが悪い」「途中で目覚める」「朝早く目が覚めてしまう」などにより睡眠の質が低下することを不眠症といいます。
日中の倦怠感や集中力低下。またうつ症状などの心身の不調、生活の質が低下します。

  1. 入眠できず寝付くのに2時間以上かかる“入眠障害”
  2. 夜中に目が醒めやすく2回以上目が醒める“中途覚醒”
  3. 朝起きたときにぐっすり眠った感じが得られない“熟眠障害”
  4. 朝2時間以上早く目が醒めてしまう“早朝覚醒”

上記の不眠の訴えがしばしばみられ(週2回以上)、かつ少なくとも1ヶ月間の持続が認められると、不眠症と診断されます。一過性のものは不眠症とはいいません。
社会生活や学校生活が困難となることが多いため、早期の診断と適切な治療が必要となります。
また、うつ病の約8割に不眠症状の合併を認めます。不眠の改善によってうつ病への進行を阻止することができる可能性があるため、早期の診断が欠かせません。

概日リズム睡眠障害

症状

体内時計のズレにより社会活動において、適切とされる睡眠をとる時間から大きくずれてしまったものを概日リズム障害といいます。大きく分けて3つに分かれます。日中の倦怠感や集中力低下などの心身の不調が現れ、生活の質が低下します。

  1. 夕方から強い眠気が生じ、深夜には覚醒してしまう早寝の“睡眠相前進型”
  2. 深夜にようやく寝付き、昼過ぎに覚醒してしまう夜型の“睡眠相後退型”
  3. 体内時計が24時間周期に同調しなくなり、入眠・覚醒時刻も日々遅れる“フリーラン型”

の3つに大きく分類されます。

どのタイプも、睡眠時間帯が日中や社会活動中にずれこんでしまうと、強い眠気、集中力低下、倦怠感などに苦しみます。夜勤や交代勤務など、多様化する働き方によっても起こり得る障害です。
社会生活や学校生活が困難となることが多いため、早期の診断と適切な治療が必要となります。

過眠症

症状

夜間に十分な睡眠をとっていても、日中に過剰な眠気または実際に眠り込むことが毎日のように繰り返してみられる状態をいいます。

特発性過眠症・原発性過眠症

日中の過剰な眠気や眠り込みが毎日繰り返し起き、最低1ヶ月持続すると診断されます。

ナルコレプシー

日中反復する居眠りが毎日、何年も続き、試験中や商談中などでも強い眠気に襲われ寝落ちしてしまいます。大笑いしたり興奮したりすると突然力が抜けてしまう「情動脱力発作」がみられることもあります。

社会生活や学校生活が困難となることが多いため、早期の診断と適切な治療が必要となります。

睡眠関連運動障害

症状

睡眠関連運動障害には入眠時に手足のむずむず感・かゆみ・痛みなどで入眠が阻害されるむずむず脚症候群と、夜間睡眠中に足のぴくつきが周期的に出現して睡眠の持続性を阻害する周期性四肢運動障害があります。

むずむず脚症候群

入眠時に足やまれに腕に「むずむずする」「虫が這う感じ」などの不快感や痛みの異常感覚があり、入眠困難を特徴とします。中年期以降でよくみられます。

周期性四肢運動障害

睡眠中に足首や親指、膝関節などの下肢にこむらがえりやけいれんなどの異常運動が周期的に繰り返し出現し、睡眠が妨げられます。高齢者での有病率は30%以上ともいわれていますが、本人は自覚していない場合が多いのも特徴です。
睡眠の質の低下のほかに、貧血や電解質異常などの合併も認めるため、早期の診断と適切な治療が必要となります。

睡眠時随伴症

睡眠時随伴症とは、睡眠中に生じる寝ぼけ、食べ歩いたり、暴力をふるったり・・・
夜尿、歯ぎしり、悪夢、記憶のなど望ましくない現象を総称して睡眠時随伴症と呼んでいます。
代表的なものが「レム睡眠行動障害」ともいわれ、睡眠中の軽い寝ぼけ行動を起こす軽症型から、叫ぶ・殴るなどの激しい行動がみられる重症型までさまざまです。

レム睡眠行動障害

多くは、睡眠中に夢の中での行動をそのまま行ってしまい大きな寝言を言ったり、動き回る・興奮するなどの異常行動を起こしたりします。ときには家具にぶつかりケガをしたり、家族に暴力を振るったりすることもあるため注意が必要です。
また、レビー小体型認知症やパーキンソン病の有病率が高くなるため、早期の診断と適切な治療が必要となります。

検査の流れ
検査から治療までの流れ

※その他、必要と判断した場合、採血、心電図、レントゲン、エコー等が追加になる場合があります。