症状

睡眠関連運動障害には入眠時に手足のむずむず感・かゆみ・痛みなどで入眠が阻害されるむずむず脚症候群と、夜間睡眠中に足のぴくつきが周期的に出現して睡眠の持続性を阻害する周期性四肢運動障害があります。

むずむず脚症候群

入眠時に足やまれに腕に「むずむずする」「虫が這う感じ」などの不快感や痛みの異常感覚があり、入眠困難を特徴とします。中年期以降でよくみられます。

むずむず脚症候群

睡眠中に足首や親指、膝関節などの下肢にこむらがえりやけいれんなどの異常運動が周期的に繰り返し出現し、睡眠が妨げられます。高齢者での有病率は30%以上ともいわれていますが、本人は自覚していない場合が多いのも特徴です。
睡眠の質の低下のほかに、貧血や電解質異常などの合併も認めるため、早期の診断と適切な治療が必要となります。

睡眠時随伴症

睡眠時随伴症とは、睡眠中に生じる寝ぼけ、食べ歩いたり、暴力をふるったり・・・
夜尿、歯ぎしり、悪夢、記憶のなど望ましくない現象を総称して睡眠時随伴症と呼んでいます。
代表的なものが「レム睡眠行動障害」ともいわれ、睡眠中の軽い寝ぼけ行動を起こす軽症型から、叫ぶ・殴るなどの激しい行動がみられる重症型までさまざまです。

レム睡眠行動障害

多くは、睡眠中に夢の中での行動をそのまま行ってしまい大きな寝言を言ったり、動き回る・興奮するなどの異常行動を起こしたりします。ときには家具にぶつかりケガをしたり、家族に暴力を振るったりすることもあるため注意が必要です。
また、レビー小体型認知症やパーキンソン病の有病率が高くなるため、早期の診断と適切な治療が必要となります。