フォトフェイシャルとピコレーザーの比較

シミを取る医療行為のうち、代表的なものに「フォトフェイシャル」と「ピコレーザー」があります。

この両者はなんだか似ているため、違いがわからないという方も多いでしょう。

そこで今回は、フォトフェイシャルとピコレーザーそれぞれの特性やメリット・デメリットの解説を通じ、あなたにオススメの治療法を判断するための材料を提供します。

ぜひ、ご自分にあった治療法を選んでください。

フォトフェイシャルの施術特性

フォトフェイシャルは、強脈動光線（IPL）というテクノロジーを使用したスキンケア治療法です。

IPLの原理は、短くて強力な閃光を皮膚に送り、そのエネルギーがメラニン（色素）やヘモグロビン（血液中の酸素を運ぶ物質）といったターゲットに吸収されるという現象を応用したものです。

●メリット1．肌の表面に現れるトラブルに効果的

フォトフェイシャルは、シミやそばかすだけでなく、ニキビ・ニキビ跡、肌の赤みや色ムラなど、肌質改善に効果があります。

●メリット2．ダウンタイムが少ない

照射後、かさぶたなどもできないので、特にダウンタイムはありません。

●デメリット1．施術中の違和感

IPLを照射する際に、肌に違和感を覚える可能性があります。

また、お肌の敏感さによっては、施術中に痛みを感じる方もいます。

●デメリット2．苦手分野がある

深いシワや傷跡がある場合には、大きな効果が期待できません。

また、大きな毛穴やニキビ、ニキビ痕の改善には、あまり向いていません。

●3．何度も施術を受ける必要がある

シミの代表的な老人性色素斑を取る場合、フォトフェイシャルの1回の施術回数が薄いため、何度も施術を受ける必要があるかもしれません。

ピコレーザーは、高速でパルスを発するレーザー技術を用いた治療法です。

「ピコ」とは、10億分の1という意味で、ピコセカンド（10億分の1秒）の速度でパルスを発し、トラブルの原因となっている色素に照射します。

ピコレーザー

●メリット1．様々なシミ・肝斑に効果を発揮

ピコレーザーには3つモードが搭載されており、シミの種類によって使い分けすることで薄いシミから深いシミまで除去してくれます。また、モードの切り替えでピコトーニングを使用することでフォトフェイシャルでは難しい肝斑の治療も可能です。

●2．効果が出るまでの施術回数が少ない

ピコレーザーが超短パルスを使用することで、より効果的にメラニン色素を分解し、シミを改善してくれるので、少ない施術回数でも効果が期待できます。

●3．皮膚へのダメージが小さい

ピコレーザーは、精密に色素にエネルギーを集中することができるため、周囲の皮膚へのダメージを最小限に抑えられます。

●デメリット1．費用が高い

ピコレーザーは他のレーザー照射機器に比べてクリニックの導入コストが高いため、施術費用が高い傾向があります。

●デメリット2．モードにより痛みあり

ピコレーザーの照射モードによっては照射中に輪ゴムではじかれたようなチクチク感があり、個人差がありますが痛みを感じ方もおられます。

フォトフェイシャルとピコレーザーを、5つの視点で比較してみました。

以下の表を参照してください。

	フォトフェイシャル	ピコレーザー
最適なシミの種類	表面的な色素変化に有効。たとえば、そばかす、シミ、赤みなどがたくさんある場合	様々なシミに有効、かつ効果が高い
施術時間	約30分から60分	約15分から60分
ダウンタイム	ほとんどの場合、ダウンタイムはない。赤みや腫れがある場合もあるが、数時間から1日で消えることが多い。	ほとんどの場合、ダウンタイムはない。赤みや腫れがある場合もあるが、数時間から1日で消えることが多い。
痛み	さほど大きな痛みはない。	痛みを伴うことがある。痛みが不安な方には、麻酔クリームを使用。
費用	2万円から6万円程度。	1万円から10万円程度。