睡眠の質を上げる方法は?
「きちんと眠っているはずなのに、疲れが取れない」
「眠りが浅く、ちょっとした物音ですぐに目が覚めてしまう」
睡眠は、人間が身体的にも精神的にも健康に過ごす上で、もっとも大切な時間の一つです。
体質によって必要な睡眠時間は異なってきますが、厚生労働省では一般的な成人の場合は6時間〜9時間程度を、適切な睡眠時間と定めています。
また睡眠時間が確保できていたとしても、睡眠の質が高くないと日中の気力に大きな影響が生じてしまいますので、質が高い睡眠を習慣にしていくことがとても大切です。
目次
睡眠の質を下げる原因
「眠気が取れず、日中の作業効率が上がらない」、「常に眠たく、けだるい感じが続いている」という場合は、睡眠の質が下がっている可能性が高いです。
毎日の生活のなかで、以下にご紹介するような習慣がないかを確認しましょう。
アルコールやカフェインの過剰摂取
アルコールやカフェインには覚醒成分が含まれていますので、特に就寝前に過剰なアルコールやカフェインを摂取することで、睡眠の質が低下しがちです。またアルコールやカフェインには利尿作用があり、夜間に何度もお手洗いに行きたくなってしまうという影響もあります。夕食時や夕食後のアルコールやカフェインの摂取は、適量にとどめておきましょう。
生活習慣の乱れ
人間には体内時計が備わっていますので、暗くなると眠たくなり、明るくなると目が覚めるのが正常な身体の反応です。しかしながら明るい部屋で夜更かしを繰り返していたり、就床の1~2時間前にスマホを見ていたり、寝起きに朝日を浴びない環境にいると、体内時計が狂ってしまい、質の高い睡眠をとることができません。朝日を浴びるタイミングや食事・運動・入浴などの時間配分を見直し、寝る前にスマホ等を見ることを避け、健康的な生活習慣を意識するようにしましょう。
ストレス
現代社会においてストレスが全くない状態で生活することは不可能ですが、過剰にストレスを抱えていると脳が休まらず、睡眠中に何度も目を覚ましてしまいがちです。
ストレスもカフェインやアルコール同様に交感神経を昂らせてしまいますので、リラックスできる環境でゆっくりと身体を休めるよう、意識することが大切です。
病気
睡眠時無呼吸症候群やうつ病、むずむず脚症候群といった睡眠障害につながる病気を発症している場合、睡眠の質が下がりがちです。また病気が原因で良質な睡眠が確保できていない場合は「なにかおかしいな」、「疲れが取れないな」と思っていても、自分で原因に気が付きにくいです。しかるべき医療機関や専門医に相談し、適切な治療を受ける必要があります。
上記の理由以外にも、加齢という体内の変化そのものが不眠を誘発することもあります。
医師が推奨する睡眠の質を上げる方法3選
方法①生活のリズムを整える
基本的なことではありますが、「朝起きたら朝日を浴び、朝食をとる」、「夕食と入浴は就寝時間の2~3時間前に済ませる」、「適度な運動を習慣化する」という生活リズムは、
体内時計を正常に整え、スムーズな入眠を促します。カフェインやアルコールも適量にとどめておくと、より睡眠の質が高まります。
方法②就寝環境を整える
リラックスした状態で入眠することは、良質な睡眠をとるために欠かせません。具体的には「室温・湿度を快適に保つ」、「自分にあった枕や寝具を使う」、「寝る1~2時間以内のスマホやPCの利用は控える(ブルーライトから目を守る)」といった対策がおすすめです。心を安らげる効果のあるアロマやハーブティーなどを生活に取り入れてもよいでしょう。
方法③医師に相談をする
睡眠不足が深刻化すると慢性的な頭痛やうつ病などを誘発してしまうこともあり、健康上のリスクがあります。また昼間の生産性も落ちてしまうので、睡眠の質にお悩みの場合は医療機関に一度相談をすることによって効果的な解決策が見つかることもあります。「少し寝つきが悪いくらいだから」、「そのうちぐっすり眠れるようになると思うから」というように軽く考えるのではなく、医学的な見地からも質の高い方法を見つけてみませんか。「寝ても、寝ても眠い」、「夜中に何度も目が覚める」というような些細なお悩みでも相談を承っておりますので、お気軽に当院までご相談ください。
記事監修者
リブ再生クリニック
院長 住吉 公洋
【経歴】
- 某国内一部上場企業に入社、研究開発に関わる
- その後、人に寄り添いながら人の役に立ちたいと医療の世界へ、岡山大学医学部で学ぶ
- 2005年 初期臨床研修
- 2007年から岡山大学病院麻酔科蘇生科及びその関連病院勤務
- 手術麻酔や集中治療、救急医療等にたずさわり、人の命の重さや、さまざまな困りごと悩みごとと向き合う
- その間、夜間救急外来での診療や、美容皮膚科・美容外科クリニックでの診療を経験
- 長く勤めた中四国を離れ、北海道の病院、東京・大阪の心療内科クリニック勤務
- 2021年、自身の求める「"より幸せに生きたい"という願いを支援する診療」の実現へリブ再生クリニック開院