更年期で睡眠障害(不眠)・・なぜ?

更年期で睡眠障害(不眠)・・なぜ?

女性が閉経を迎える前後の10年間を、更年期といいます。女性のライフステージは大きく分けて思春期・性成熟期・更年期・ 老年期の4つに分類されますが、
閉経の平均的なタイミングが50歳前後であることから、人によって個人差があるものの45歳~55歳が更年期に分類されることが一般的です。
更年期にはホルモンバランスの関係でイライラや頭痛・めまい・ほてり・関節痛など様々な症状が表れますが、不眠も更年期の代表的な症状であることをご存じでしょうか。

目次

更年期の不眠の原因
更年期の不眠は治る?いつまで続く?
更年期の不眠に効く薬
生活習慣での対策

更年期の不眠の原因

更年期に不眠が誘発される原因は、主に3つの理由が考えられます。

血管運動神経症状

血管運動神経症状は更年期特有のほてりや発汗などの症状を誘発するもので、この反応は就寝時に起こることによって、不眠などの睡眠障害が誘発されてしまうのです。

精神症状

更年期には心理社会的ストレスが原因となって、不安感が強くなったり抑うつ症状があらわれたりします。更年期の感情のゆらぎが、睡眠障害に影響を及ぼしてしまうのです。

ホルモンバランスの変化

女性は更年期にプロゲステロンやエストロゲンといったホルモンの生産量が減少してしまい、男性的な変化が生じることがあります。この変化に伴って、睡眠呼吸障害が誘発されるとされています。

上記の理由以外にも、加齢という体内の変化そのものが不眠を誘発することもあります。

更年期の症状が直接的に睡眠障害(不眠)を誘発している場合は、更年期が終わり老年期にさしかかると同時に症状は収まるでしょう。しかしながら
「更年期だからしかたがない」と軽視していると、むずむず脚症候群や睡眠時無呼吸症候群といった重篤な病気が潜んでいる可能性もあります。
更年期に伴う睡眠障害(不眠)が気になる場合は自己判断を下さず、一度、医療機関に相談しましょう。

更年期の不眠に効く薬

更年期に起因する不眠の場合は、更年期症状を軽減することを目的としたホルモン補充療法や向精神薬の服用などを、医師のもとで行うことがあります。
また血管運動神経症状を和らげるための漢方なども有効な治療法をされていますが、薬を服用する際は必ず医師の診断を受けましょう。

生活習慣での対策

更年期に限らず、睡眠障害(不眠)に悩んでいる場合は、カフェイン・アルコール・ニコチンなどの交感神経を刺激する成分の摂取を控えめにするとよいでしょう。
ストレスや悩み事も交感神経を昂らせてしまいますので、なるべく布団に入る前にはリラックスできるような音楽やアロマで、心を落ち着けましょう。
特に良質な睡眠をとるためには、毎日決まった時間に就寝と起床をすることも大切です。眠れない日が続いていても、
朝は同じ時間に起きて朝日を浴びたり、日中に軽い運動をするなど、健康的な生活習慣を意識して生活することがおすすめです。

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